世界史をダイナミックに学ぼう


いま、学校の授業で歴史を
どう学ぶかが問われています。

日本史と世界史の融合こそ
歴史をダイナミックに学べると
説くのが、本誌でお馴染みの
元高校教の占部賢志さんです。

───────「今日の注目の人」───

☆ 世界史をダイナミックに学ぼう ☆

占部 賢志(中村学園大学教授)

※『致知』2017年3月号【最新号】
※連載「日本の教育を取り戻す」P128

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【占部】
そうですね、日露戦争を
例に取りましょうか。

この20世紀初頭に起きた一大決戦を、
よく与謝野晶子の

「君死にたまうことなかれ」

などを挙げて「反戦」の
材料として取り上げますが、
それは狭い視野で見るからです。


【教師B】
高校時代の日本史授業がそうでした。


【占部】
ところが、この戦いの意味は
世界史の枠組みでとらえないと
分からないのです。

アジアの東端に日本、
西端にトルコがあります。

そのトルコの領土クリミア半島を
奪うためにロシアは南下政策を進める。

不凍港を持たない
ロシアにとって半島南端の
セヴァストーポリ港を手に入れ、
ここを軍港の拠点にして
世界に力を誇示したいわけです。

こうして、いったんはロシアの
野望は成功するのですが、
英仏参戦のクリミア戦争に敗れたため
セヴァストーポリ港を手放します。

結局西への南下政策を
あきらめたロシアは極東への侵略に
勢力を振り向けることになります。


この大国の野望に
立ちふさがったのが日本でした。


このような世界史の
ダイナミックな動きの中で理解しないと、
史実を矮小化してしまいます。


【教師A】
なるほど、
そんな背景があったんですか。

つまり、その背景が先生の言われる
「世界史」ということになるわけですね。


【占部】
そういうことです。

加えてもうひとつ指摘しておきたいのは…




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