ファッションデザイナー西田武生さんの二十代

日本の代表的ファッションデザイナーであり、『致知』の愛読者でもあった
西田武生さんが先日お亡くなりになりました。
最晩年になってもなお、新境地を開拓し続けた
西田武生さんの生きる姿勢は学ぶことがたくさんあります
ご冥福をお祈りいたします。



改めて二十代の自分を振り返った時、
常に私の心のうちにあったのは、「なる人になる」という思いでした。

言葉を変えれば、「憧れられる存在になりたい」ということです。

そうなったのは、常に憧れの人物を
心の中に宿していたからだと言えるでしょう。
例えば、マレーネ・ディートリッヒなどの人気女優は、
学生時代の私にとってまさに憧れの的でした。

また、戦前に伊東洋裁研究所をつくられた
伊東茂平先生の雑誌『私のきもの』には、
どれほど感動を得たことでしょう。



いつしか伊東先生への憧れは、先生に師事したいという
強い思いへと変わっていき、上京後にはその思いが現実のものとなりました。
こうした経験から、人間、思い込みが大事であるとつくづく思うのです。

人との出会いに恵まれたことも、私の大きな財産でした。
若い頃に多くの方とのご縁をいただく中で、
「二流ではなく、やはり一流になりたい」
という強い願望を抱くようになったのもそのおかげでした。

一流人は厳しいながらも立ち居振る舞いが実に見事で、
その人間性の高さに魅了されたのです。

西田 武生(ファッションデザイナー)
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※『致知』2018年3月号【最新号】
※連載「二十代をどう生きるか」P106

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