どんな苦労も飛んでいく言葉


繁盛店はどこが違うのか?

中華料理と日本料理の達人が
その答えに迫りました。

───────「今日の注目の人」───

☆ どんな苦労も飛んでいく言葉 ☆

陳 建一(四川飯店オーナーシェフ)
   ×
中嶋 貞治(新宿割烹 中嶋店主)

※『致知』2017年4月号【最新号】
※特集「繁栄の法則」P50

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【陳】
雰囲気ってことで言えば、
つくり手としては、お客さんが
どんな雰囲気で食べている
かっていうのはいつも気になる。

僕は自分がつくった料理の皿が
調理場に戻ってきたら、
必ずチェックするの。

ちゃんと食べてもらえて
いるかどうかって、すごく心配。

うちの店の場合、調理場から
はお客さんの様子が
全く見えないから特にそう。

その代わり、サービスマンには
お客さんの様子を逐次
料理場に報告してもらっている。

とにかく多種多様な
方がいらっしゃって、
家族で食事を楽しみに
来られた方もいれば、
仕事中心の方もいるでしょう。


お酒が入れば食べる
ペースも当然落ちる。

そういった情報をどれだけ
多く調理場に入れていくか。

それはすごく大事にしてる。


【中嶋】
情報は欲しいですよ。
つくり手としては。


【陳】
うん、絶対だね。

僕は情報絶対派だから。


【中嶋】
僕もタイミングの悪いことは
したくないですね。

早く食べるお客さんもいれば、
ゆっくり味わいながら
食べるお客さんもいる。

そういうのを察してあげないと。

それが結局はお客さんにとっての
心地よさに繋がるわけだから、
どこまでそれができるかが勝負。


【陳】
それもこれも、結局は
お客さんに「おいしい」と
言ってもらいたいためだよね。

「陳さん、きょうは
 うまかった、ありがとう」

って、その瞬間があればどんな
苦労も全部飛んでっちゃう。


【中嶋】
その言葉が一番の支えになりますよね。


【陳】
僕はその言葉を聞きたくて
やっているようなものだからさ。

正直に言うと、すべてのお客さんに

「きょうの料理はどうでしたか?
 どうでしたか?」

って聞いて回りたいくらい。

でもさすがにそんなことは
できないから、どうしても
感想を聞きたい時は、

「きょうは丸美屋とクックドゥの
 中華料理の素でつくりました」

なんて冗談を言いながら
聞いたりしてるの(笑)。


【中嶋】
それくらいの思いがあるから、
陳さんのお店にはファンが
たくさんいるんだと思うな。

うちの店には…



※繁盛店はなぜ繁盛するのか。
 その理由は本誌をご覧になれば
 うなずけるはずです。

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