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父親の突然死、28億円の借金

美容家として活躍する池端美和さんですが、
事業家として歩むようになったのは、
27歳の時に父親を
病気で亡くしたことがきっかけです。

今回は池端さんの
体験談の一部を紹介します。

───────「今日の注目の人」───

池端 美和(美容家・美調香アーティスト)
        
※『致知』2017年10月号
※連載「第一線で活躍する女性」P104

───────────────────

父が亡くなったのは
本当に突然の出来事でした。

その日も朝からゴルフに行き、
近所のお風呂屋さんに行った帰りに
お寿司屋さんに寄って、
そんな日常の最中に
何の前触れもなく心筋梗塞で倒れて、
帰らぬ人となってしまったんです。

2000年のことでした。
 
父は、祖父が創業したねじをつくる
町工場の2代目として、
社員を140人に増やし、
半導体の製造や不動産を始めるなど
事業を拡大してきました。

技術力も将来性もあったんですけど、
まだ市場が熟しておらず、
時代の波に呑まれて、
経営は危機的状況だったようです。

私たち家族は父が亡くなった後に、
負債が28億円もあると
知らされました。

──お父様が突然死された上に、
  巨額の借金返済という二重苦に
  見舞われたんですね……。

その後は兄が会社を継いで、
私も経営を手伝いましたが、
日に日に会社のお金は減っていくのに、
督促は嵐のように増えていく。

そうしたストレスから、
兄は夢遊病に罹り、
夜な夜な歩き出すようになりました。

半分覚醒した状態で、
座布団を出して
借金の返済を待ってもらうように
相手の方に頭を下げているんです。

症状は次第に悪化し、
心身ともに衰弱しているのが
一目瞭然でした。
 
このままでは自殺してしまうのではと
家族皆が心配し、
弁護士に会社の経営を
見てもらうことにしたのですが、
そこで言われたのが、

「もう倒産させるしかないですね」

という衝撃のひと言でした。
  

──ああ、倒産させるしかないと。

私はそれを聞いた時に、
なんでいきなり
倒産させなきゃいけないのか。

どうせ倒産させるなら、
もうひと踏ん張りして、
社員や取引先に少しでも
迷惑を掛けないように
したいと思いました。
 
金融機関各社からは
倒産させようとする
圧力を受けましたが、
会社が所有する資産を
売却していくことで
倒産できない状況をつくって、
うまく逃げ切れるんじゃないかと気づいて、
不動産の会社を
立ち上げることにしました。……
 

※不動産の会社を立ち上げた池端さんが
 美容家として活躍するまでの歩みは
 本誌でお楽しみください。
 

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